現状維持バイアスの乗り越え方
現状維持バイアスの乗り越え方
人は現状をなんとかして
維持しようとする生き物です。
これがセールスの
場面ではやっかいな壁に
なります。
提案してもなかなか
売れない場合、
お客さんは現状維持バイアス
にかかっている可能性もあります。
つまり、こちらが
提案したものを受け入れるよりも
何もしないで、現状を
維持した方がいいと判断
させることがあります。
セールスにおいて
考えなければならないのは
現状維持バイアスを
どうやって乗り越えていくかです。
その前に、
そもそも、現状維持バイアス
にはどんなものがあるのか
知っておく必要があります。
いくつかありますが、
代表的なのは
「損失と後悔」
です。
例えば、50万円の
助成金をもらうのに
15万円の手数料を
払うとします。
この場合、人は差額の
35万円を受け取るよりも
15万円を失うことを
かなり大きな損失だと
認識してしまいます。
もちろん、冷静に考えれば
得なので、その認識を改め
る人はいます。
ただ、一瞬そのような損失
を意識して、そのまま引きずる
人は、まあまあいます・・。
そして、失った後悔を
しないために、何もしない
という選択を取りがちです。
では、どうすれば、
損失と後悔の壁を
乗り越えることができるのか?
一般的なやり方としては、
買わない方が後悔するという
ことを思ってもらいます。
例えば、小売店などは、
・売り切れになるかも・・
・今買わないと値上げする!
・今しか買うチャンスがない!
という感じでアピールします。
士業の場合、
締め切りがあるような
補助金・助成金等はこれが使えます。
あとは、商談のやりとりで
「このサービスを受けるなら
今が御社にとってベストな
タイミングです」
と伝えることで、
今しか買うチャンスはない!
と思ってもらうことも
できます。
もしくは、
・就業規則の作成
・月に1回の相談業務
など他のサービスを
付けることで15万円を
お得と思わせることも
できます。
補助金・助成金のように
ベネフィットが分かりやすい
ものは、現状維持バイアスは
かかりにくいです。
ですが、人事制度や
財務コンサル、
研修業務など、
ベネフィットが分かりにくい
ものは現状維持バイアスが
かかりやすいです。
ですので、そういう
サービスを提案する際には、
お客さんの現状維持
バイアスをどうやって
乗り越えるか?
を考える必要があります。
ただ、注意してください。
これはあくまでも
ベネフィットがちゃんと
伝わった上で考えることです。
そもそもベネフィットが
ちゃんと伝わらなければ、
「よく分からん」
と思われて断られます。
現状維持バイアスが
かかるのは、
「やった方がいいのは
分かるんだけど、でもな~」
という状態の時です。
ですので、現状維持バイアスの
ことを考える前に、
まずはしっかりとベネフィットを
伝えられるようにしてください。
ご参考になれば幸いです。