価格交渉のやり方~その2
価格交渉のやり方~その2
さて、前回は価格交渉のやり方の
【1】松竹梅プラン
【2】サービス劣化条件提示
ついてお話しをしました。
本日は、続きのテクニックを
ご紹介します。
【3】捨て駒作戦
これは、前回の紹介した
【2】サービス劣化条件提示
の応用版です。
予め、断られるのを見越して
プラン1のサービスと価格を
提示します。
プラン1が断られたら、本命や
お試しのプラン2を提示する。
というものです。
【2】サービス劣化条件提示は、
価格下げるから一部のサービスを
やらない。といった、こちらの提案
内容が劣化するイメージがあります。
しかし、この捨て駒作戦のプラン2
は、プラン1の劣化版ではないよう
に見せるのが違いです。
例えば、
プラン1
「賃金コンサルティング」
で断られたら、
プラン2
「では、まずは賃金規定の診断
サービスの方はいかがですか?」
と言った。ケースです。
プラン1には、
顧問契約やコンサルティング等の他、
作成から届出までのトータルサービス。
プラン2には、
助成金やリサーチ、決算業務のみ等の
スポット契約等の他、プラン1の
一部サービス(作成のみなど)
プラン1と2は、関連性のある
サービスにします。
が、関連性がなくても売れる
ことが、たまにあります。
顧客に理由を聞くと、とりあえず
あなた(国守)との関係を持ちたい
から。と言われたことがあります。
話を戻して、先程の例ですが、
マーケティング的に言うと、
フロントエンドがプラン2
バックエンドがプラン1です。
通常、フロントエンドから提案
をしてからバックエンドを売り
ますが、あえて逆からします。
なぜなら、
人は断るとちょっとした罪悪感
を持ちます。
そして、その罪悪感を解消しよう
と、その次の提案を飲みやすい
という心理が働きます。
そこを突くためです。
もちろん、プラン2が受注出来たら、
サービスを提供しつつ、関係性を
構築して、最終的にはプラン1の
受注を狙います。
んー。
自分で書いてみて、
「ずるなー。」
と思ってしまいました・・。
【4】換算トーク
これは、あなたの商品・サービスで
得られるベネフィットがお金や数字
など明確に分かる場合有効です。
それを違う科目や単位で言い換えます。
例を出した方が分かりやすいので、
<助成金や補助金提案の場合>
ある助成金が60万円だったとします。
そのまま、60万円もらえますよ。
と伝えても、相手によっては、
「たったの60万か。その割には
メンドクサイな・・」
といった反応をするかもしれません。
そこで、
「Q.御社の利益率はどれぐらい?」
と質問をして、それを売上換算します。
相手が5%と回答すれば、
「この助成金は売上で言うと、
1,200万円に相当しますよ。」
「売上を上げるには厳しい時代。
人を雇ったり、宣伝しなくて、
これだけの売り上げを上げる
ことができますが、いかがですか?」
といった具合です。
相手が利益率を言えない場合は、
小規模企業の全産業での経常利益率
平均が1.2%なので、80倍ぐらい
にします。
※平成26年度(2014年度)の
中小企業・小規模事業者の動向【中小企業庁】
4,800万円になりますね・・。
こうすると、インパクトあります。
また、値段が高いと断られた場合
にもこの換算トークは使えます。
先程の例でいえば、
申請代行手数料が30%だとします。
相手から
「手数料高い!他は20%だよ」
と言われたとします。
その場合の切り返しとして、
「60万円の10%は6万円です。
6万円の為に、また一から他の
社労士を探して、商談セッティングして、
価格交渉するんですか?
社長の時給換算だと赤字になりませんか?」
言い方は変えてください・・。
これ、かしこい社長だと納得します。
今回も話が長くなりましたので、
続きは次回お話しをします。
ご参考になれば幸いです。